リスクマネジメントは、組織内で多くの機能にまたがる品質管理システム(QMS)の鍵となる構成要素です。
リスクマネジメントは単なるリスク分析ではありません。
それは、方針の体系的適用であり、分析のための手順と実践であり、リスクの評価及び管理なのです。
そして、品質システム規制(QSR)における設計管理実施の中心的要求事項です。
リスクマネジメントには、ハザードの識別と記述、どのようにしてこれらハザードが起こり得るか、予想される結果、並びにその相対的な発生確率の推定又は評価が含まれます。
ハザードに対するリスク予測は、発生の相対的確率と、結果として生じる危害の深刻度の関数です。
リスクの予測に従い、リスクマネジメントはリスクの管理あるいは緩和に重点を置きます。
規制機関はリスクに基づいた枠組みに向かって進んでいます。
そして医療機器企業に対しては、製造と工程に関する様々な活動にリスクに基づいたアプローチを用いることを期待しています。
是正処置と予防処置(CAPA) 活動の影響のランク付け、バリデーションマスタープラン活動の優先順位の決定等がこれにあたります。
これらの問題にリスクに基づいたアプローチを使用することにより、全てのリスクに取り組む一方、より効果的な資源配分が可能となります。
また、最も高いリスクのある問題に真っ先に取り組むことを可能にします。
ISO 14971 は一般的に、リスクマネジメント適用に参照される規格であり、リスクに基づくアプローチです。