施設登録及びリスティング / 米国代理人
施設の登録及び機器のリスティングにより、FDAはどのような医療機器製品がどこで製造され、そしてその医療機器施設がどこに所在しているのかを把握します。
こういった情報の把握は、公衆衛生問題の緊急事態に対する国家の準備・対応能力の向上に役立ちます。
外国*施設はいずれも、その施設の米国代理人(U.S. Agent) を特定しなければなりません。
外国*施設の米国代理人情報(氏名、住所、電話番号、ファックス番号、及び電子メールアドレス)は、施設登録工程の一部です。
米国代理人は、米国に在住または米国に事業拠点を維持していなければなりません。
施設登録
米国での使用を目的とした医療機器の設計、製造、或いは流通に関連する全ての事業拠点(建物又は施設)は、毎年FDAに登録することが要求されています。
この年次登録では、米国で市販される医療機器の設計・生産・流通に携わる建物又は施設それぞれに対し年次登録手数料が課せられます。
登録はFDAの財政年度(10月1日から9月30日まで)に基づいて行われ、手数料額は毎年設定されます。
FDA小規模企業認定を受けた企業は、手数料減額措置を受けることができますが、この年次登録費には適用されません。
つまり、FDAへの登録には全ての建物及び施設が同額の手数料を支払います。
機器リスティング
米国で市販される全ての医療機器は、登録施設と関連づけてリスティングされなければなりません。
FDAは、機器及び機器に対して行われる活動に基づいて登録が要求される施設の種類を定義しています。
米国で合法的に市販する前に市販前承認又は通知が必要となる機器に関しては、リスティングの際に市販前承認番号を提示しなくてはなりません。
米国代理人/公式通信員
米国代理人は、以下「米国代理人の責任」に記載の限定責任を負います。
米国代理人には、医療機器報告規制(21 CFR パート 803)における有害事象報告、および510(k) 市販前通知申請(21 CFR パート 807 サブパートE)の責任に関するFDA要求事項はありません。
しかしながら弊社では、米国代理人の責任には含まれない追加的な活動のサポートも行っています。
外国*企業は、米国代理人に公式通信員の役割を務めさせることも可能です。
公式通信員とは、FDAと企業との最初の連絡窓口となり、企業によって指名されます。
公式通信員の責任はFDA規制により定義されており、また以下「公式通信員の責任」に記載しています。
米国代理人の責任
- FDAが外国施設と連絡を取る場合の援助
- 米国に輸入される、あるいは輸入をオファーされた外国*施設の機器に関する質問に答える
- FDAが外国*施設を査察する際のスケジュールを調整する
- FDAが外国*施設と直接・迅速に連絡が取れない場合、FDAは米国代理人に情報または文書を提供し、外国*施設への連絡とみなす
公式通信員の責任 [21 CFR 807.3 (e)]
公式通信員とは、以下の項目の責任者として、施設の所有者又は経営者により指名された者である。
- 施設の年次登録
- 機器リスティングに関するFDA との連絡業務
- FDA長官の求めに応じて、役員・取締役の現行リストの保管及びFDAへ提出
- 所有者・経営者および/または企業施設宛ての関係通信をFDAから受領
* 本文における「外国」は「米国外」を指します。